2006-08-25:中島宏さんの鹿児島大学大学院司法政策研究科刑事訴訟法研究室で紹介

私としては、「もうちょっと早くに出てほしかった本」という印象を受けました。
(中略)
昨今では、ブログやSNSの普及、大学における授業支援のための専用システム(電子シラバスなど)の導入などによって、研究者・大学教員がホームページを作成・維持する必要性やモチベーションにも、一定の変化が生じつつあるように思います。そうした状況にあって、これまでとの対比のうえで今後のあり方を考えるにあたっては、本書から得られる示唆が、なお存在していると思います。

「お知らせ&近況報告」(2006-08-25
http://www.ls.kagoshima-u.ac.jp/staff/h-nakaji/news06.html#n060825

「もうちょっと早くに出てほしかった本」というご指摘には、大きくうなずきます。私自身、せめて2〜3年前に『これからホームページをつくる研究者のために』を書くべきであったと思うところがあります。しかし、ブログやSNSは、先にcomparaさんが、

いわゆるblogは情報のフローとしては有用だと思いますが、ストックには技術的に向いていない*3。参入障壁が低いという理由でblogでの情報発信を中心とすると、意図せずともストックの方向に向かわない可能性がある。

*使いようによっては対応できますが、限界はある
「これからホームページをつくる研究者のために」(2006-08-07
http://d.hatena.ne.jp/compara/20060807

と指摘しているように研究者の個人サイトのインフラとしてはけっして万全なものではありません。授業支援システムは、まだ実用性の点で課題が多いと感じています。また、本書のなかでもふれましたが、いわゆる学術機関リポジトリが個人の観点での発信にみあっているか、という疑問も残っています。この点については、雑誌『情報管理』のコラム「視点」に連載中の記事のなかでふれていく予定です。9月号に「インターネットが研究を変えるために −業績評価サイクルの確立をめざして」(仮題)が掲載される予定ですので、お読みいただければと思います。

・「情報管理」ウェブ版(記事全文を公開)
http://johokanri.jp/